ディノアゴラ
恐竜、古生物にまつわる諸々その他

恐竜倶楽部、夏の沖縄旅行 その1

沖縄県立博物館・美術館恐竜倶楽部この夏の旅行は、沖縄県立博物館・美術館で開催中の特別展見学とシンポジウム聴講でした。参加者は9名。それぞれ現地に集合。
私は前日に沖縄入りしたので、初日は首里城見学など観光。メインの26日は朝から博物館へ。昨年、首里城近くからおもろまち新都心に移転したばかりの建物。アメリカ中西部の先住民の住居、あるいはアフリカサハラ南部の寺院、そんな連想も沸く、特異な建築様式です。まず常設展示をしっかり見ました。自然史、考古、民俗の3分野別にまとまって展示されています。沖縄についてぐっと詳しくなったような気がします。自然史分野では、沖縄の生物種の豊富さにあらためて気づかされました。北部、中部、南部に大別される生物相に加え、島ごとの固有種も数多くあります。


特別展の案内表示 昼近く、他の倶楽部員が到着する頃を見計らって特別展会場へ。入り口近く最初に目に飛び込んでくるのは、サウロロフス全身骨格。ゴビの恐竜がテーマで、ほかにサウロロフス皮膚印象、プロトケラトプス骨格、インゲニア、ガリミムスなどが並んでいます。あとで聞くとサウロロフス骨格は、この博物館の所蔵品。かなり以前に購入しながら、以前の建物では展示されることがなかったらしい。
 やがて、恐竜時代のあけぼの。エオラプトルやヘルレラサウルス骨格が展示されている。生態復元も並んでいる。一方、ミクロラプトルやメイといった前期白亜紀の恐竜も標本・復元とも続いて展示されています。スペースの関係もあるでしょうが、できればコーナーを分けたほうが理解しやすいでしょう。
 この先にはジュラ紀の竜脚類骨格などが展示されています。マメンキサウルスは亜成体骨格なので、それほど大きなものではありません。一方、ディプロドクス骨格は会場の天井につかえるほど。かなり苦労して組み立てたと見えます。そのほかカスモサウルス骨格、カマラサウルス頭蓋や歯など小さくても良いものが並んでいます。最後三分の一のコーナーには、ガラスケースの中にティランノサウルスなど頭蓋が並べてあります。このあたり、全身を展示するスペースはないけれど、頭蓋だけでも種類を増やした苦心のあとでしょうか。
 総じていえば、標本の点数でいえば幕張メッセなどで開催される大規模な恐竜博にはかなわないものの、恐竜時代のあけぼのから絶滅に至る各時代の恐竜の代表選手を取り揃え、恐竜時代のあらましをまとめて見せることには成功しているといえます。観覧者を見ても、親子連れはもちろんのこと、成人のグループも見受けられ、県民一般の関心を引き寄せていることが伺われました。
展示に見入る恐竜倶楽部員その1
展示に見入る恐竜倶楽部員その2


posted at 23:48:06 on 07/28/08 by dinopantheon - Category: 恐竜

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コメント

35Ba2 wrote:

沖縄旅行、お疲れ様でした。
恐竜展、そして常設展示も観られたのですね。私めは、常設展示の見学を次回以降に持ち越しです...
恐竜展も、コンパクトな広さながら、充実していて...確かに、学芸員や企画された方々の苦心がうかがえます。1人でも多くの沖縄県民に観て戴きたいなぁ。
07/30/08 08:36:45

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